ISO9001の認証審査が9/10、9/12にて無事に終了、不適合の指摘もなくて、ほっと一息といったところです。弊社ではこれまでISO9001の維持管理にコンサルを入れず、独自に2015年版の品質マニュアルを作成して運用管理をしてきました。
2015年版からISO9001に「品質マニュアル」の作成、維持の要求はなくなりましたので、「品質マニュアル」の作成が不要?と思い、少しは楽になりそうだな...などと勘違いしてしまいました(笑)。
ISO9001の規格のなかから、「品質マニュアル」と言う文言がなくなったからと言って、自社の品質マネジメントシステムをすべて口頭で説明することはできず、従業員や顧客に対して、品質保証の体系的なしくみを説明する道具立てが、不要となるはずがありません。
実際のISO9001の審査では、審査員は「6.1リスク及び機会への取組み」についてですが・・・と箇条に従い、要求事項を聞きますから、結果として、共通のバイブルである「品質マニュアル」があることで、相互にスムーズに確認作業がてきて審査を効率的に進められます。
また、自動車大手部品メーカ様の品質管理に関する問い合わせでは、品質マニュアル等の有無を問われ、ISO9001の箇条に従い、要求事項の維持や確認が毎年あります。その際にも何らかの文書化した情報を証拠として示さなくてはなりません。
ISO9001:2015年版から形式的な文書化を避けて、文書管理は簡素化することを認めていますが、現実的なところは、顧客からは何か不具合等の問題があった場合、すぐに「エビデンス」が欲しいと言われることが多く、なかなか文書の簡素化は難しいですね。
長年、ISO審査や顧客の工程監査を受けていると、知らず知らずの内にさまざまな要領書、記録、帳票類を作成して、増加する傾向があります。どこかで内容の見直し、文書の廃棄、文書の統合などをしなくては、書類が増える一方でどんどんと複雑になってしまいます。
しくみや文書を簡素化することは、仕事のやり方を見直ししたり、仕事がやりやすくなり、効率化につながるため、ISOとは関係なく、常日頃から心がけないといけませんね....(反省)